大きな歴史博物館ひとつ

和歌山市中心部には現在、4つの歴史博物館があります。「和歌山城天守閣」「わかやま歴史館」「市立博物館」「県立博物館」の4つです。これらは和歌山城公園の近隣に集中しており、中心エリアの文化ゾーンを形成しています。

また、4つの歴史博物館は展示内容が少しづつ異なります。まず「和歌山城天守閣」は、城や城下町に関連する文化財やパネル展示。「わかやま歴史館」は戦国から江戸時代にかけての和歌山城下町の紹介が主で、「市立博物館」は市の通史。そして「県立博物館」が県の通史という訳です。

また、南部の和歌浦には万葉集に特化した博物館である「万葉館」もあります。

人口の割に文化施設が豊富という和歌山市の特徴がわかります。

さて、ここで皆さんに質問です。短期間で4つか5つの博物館に訪れたいですか?私は声を大きくして「NO」ですね。歴史や文化に興味がある人であったとしても、訪れたいと思う人は少数でしょう。

もちろん、既存の博物館の展示内容は大いに価値があります。しかし、伝える内容がここまで細分化されていると、どうしても全て訪問するのは面倒と思われてしまいます。なにより、市民・県民から見ても、博物館は何度も訪れる施設ではないので、数が多いと何かいいことあるの?という印象を持たれかねません。

さらに今後は人口も減り続けるので、来館者も減りかねませんし、維持する人員の確保も難しくなるでしょう。既存の博物館が維持し続けられるのかというと、どこか怪しいですよね。

となれば、和歌山の歴史・文化を確実に後世に伝えるために、なにか大きな一手を打つべきでしょう!

ではどうしたらいいのか。その私なりの考えが「ひとつ」という訳です。

もういっそのこと、大きな歴史博物館を「ひとつ」だけ整備してみてはどうでしょう。和歌山城天守閣の内部は城に関するパネル展示のみとして、残りの文化財などはひとつの博物館で、一括で扱う総合歴史博物館です!

歴史博物館がひとつだけならば、「どこに行けばいいのか」と迷うことも無くなりますし、「この情報はどこで入手できるのか」と悩むことも無くなります!

古代の展示内容
中世・近世の展示内容
近代・現代の展示内容

こんな感じで、展示内容をひとつの施設に集約できれば、博物館から学べる情報が増え、通史を見ることで歴史を「ストーリー」として見ること・伝えることが出来ます。そして、展示する文化財を保管する倉庫もひとつに集約できるのでデータベース化が容易になり、学術的な調査も進むことが期待できます!

また、多くの人が集まる施設になれば、全国を回っている展覧会を誘致しやすくなるはずです!海外の画家、アニメ、漫画等の展覧会も、来館者が常に多い、大きな博物館だと実現の可能性は高まります!

しかも、デメリットは行政側の手続きや管理運営がややこしくなるくらいであり、来館者や市民にはメリットしかありません。

今後の人口減少社会で生き残るためにも、これまでの枠組みや組織の垣根を越えて「ひとつ」になること、私は馬鹿げた考えとは思えないんです。